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奈良 川上村(4分53秒)

500年以上の歴史を持つ吉野林業と、銘木「吉野杉」を生かした木の文化

監督・ナレーション 河瀨直美
音楽 ハシケン

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奈良県吉野地方は、日本三大人工美林の一つに数えられる銘木「吉野杉」の産地として知られます。

豊かな雨、土壌、温暖な気候など、吉野の自然環境は最高品質の木材を育むのに適していました。

紀の川(奈良県内では「吉野川」と呼ばれる)の源流に位置する川上村は吉野林業発祥の地で、室町時代より植林が行われてきたといわれます。

地元の人々は、長い歴史の中で林業の技術や木材利用技術を発達させました。

吉野杉の使った樽丸(酒樽用の木材)は吉野林業を代表する生産品の一つで、樽丸製作技術は重要無形民俗文化財にも指定されています。

かつて酒樽は船で江戸まで運ばれたため、お酒がこぼれないよう竹の輪で締められました。吉野杉は年輪が緻密で強度が高く、強く締めても割れることがありません。杉の心材(赤身)と辺材(白太)の間にある白線体は、アルコールが外に漏れるのを防ぐ役割を果たしました。

木を育て、木を守り、木を生かす人々の知恵と心は、今も林業のふるさとで大切に受け継がれています。

撮影日時
2012年11月
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