監督・ナレーション 河瀨直美
音楽 ハシケン
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奈良県十津川村の山天集落は、標高約500メートルの山の斜面に美しい棚田が広がる「天空の郷」。
少数世帯が家族のように身を寄せ合って暮らすこの集落を、2011年9月、記録的な豪雨をもたらした台風12号が襲いました。
山天を含む5つの集落からなる神納川地区は、橋が土砂崩れで落橋し、地区全体が孤立。山天集落は道路までもが崩落し、電線も電話線も寸断され、完全に陸の孤島と化しました。
山天の住民たちは、周辺集落の住民たちが手作りした丸太橋を通って避難しましたが、道路が復旧すると故郷に戻り、今もなお、もとの生活を取り戻そうと奮闘しています。
「やっぱり山天が一番」「先祖の土地を守りたい」と話す高齢の住民たち。
2その笑顔は、現代社会で生きる私たちに、厳しい自然と向き合って生きてきた日本人本来の強さや謙虚さ、生きる勇気や喜びを教えているかのようです。