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奈良 天忠組(4分37秒)

維新の礎となり散った幕末の志士たちを、供養し続けてきた山の民たち

監督・ナレーション 河瀨直美
音楽 ハシケン

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奈良県東吉野村は、明治維新のさきがけといわれる「天忠組(てんちゅうぐみ。天誅組とも)」終焉の地として知られます。

天忠組は、幕府の支配体制を終わらせ、天皇を中心とした新しい政治体制を築こうとする尊王攘夷派の武装集団で、メンバーは平均年齢25歳の若き志士たちでした。

孝明天皇が攘夷祈願のための大和行幸を決めた際、皇軍の先鋒たらんとして旗揚げし、倒幕のさきがけとなるべく、1863年8月17日に大和五条の代官所を襲撃します。

ところが翌日、京都で政変が起こり、大和行幸が延期となりました。

大義名分を失った天忠組は賊軍として幕府軍に追われることとなり、多くの志士が吉野の地で壮絶な最期を遂げます。村人たちは突如現れた武装集団を大変恐れたといわれますが、その後、現在にいたるまで、志士の霊を温かく供養し続けてきました。

無謀と知りながらも、命を賭して国に尽くし、維新を目前に散った若者たち。

その志、純粋さ、無念を、山の民の深いやさしさと憐憫の情が包み込み、慰め続けてきたのです。

撮影日時
2013年9月
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歴史
五條市
十津川村
東吉野村

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